「食べる」を敬語に変換しよう
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小秋小秋

ランチや職場の飲み会など、上司や取引先といった目上の人との食事の場面でも敬語は欠かせません。こちらでは、生命活動の基本「食べる」を敬語に変換するやり方をいっしょに勉強していきましょう。

目上の人が「食べる」

目上の人が「食べる」ことは、尊敬語「召し上がる」「お食べになる」「食べられる」を用いて表現するのが適切とされています。

例1「社長は意外に甘党で、毎日ドーナツを召し上がるらしい」
例2「先生は、毎朝納豆をお食べになるので健康だ。」
例3「角に新しくオープンした店の弁当、もう食べられました?」

なお、「召し上がる」は「飲む」の尊敬語としても使えます。

例「部長は、お酒を召し上がりますか?」

「召し上がる」「お食べになる」「食べられる」の中では、「召し上がる」がもっともていねいな印象を与えます。以下、「お食べになる」、「食べられる」の順にていねいさの度合いが下がっていきますので、これも相手によって使い分けができるよう、ニュアンスの違いを把握するようにしてくださいね。

高:召し上がる
中:お食べになる
低:食べられる

目上の人に「食べてください」と言う

なお、目上の人に、「食べてください」とお願いするときは「お召し上がりください」「召し上がってください」「お食べください」」と言います。

例1「お早めにお召し上がりください」
例2「事務所の皆さんで召し上がってください」
例3「給湯室におみやげのお菓子がありますのでご自由にお食べください」

さて、ここで注意しなければならないことがあります。それは、目上の人が何かを「食べる」ことを、「いただく」を使って表現してはいけないということです。

「いただく」は目上の人からもらったものをありがたく食べるという意味の謙譲語です。「部長、海外旅行のおみやげのお菓子です。どうぞいただいてください。」などというと「ありがたく食べなさい」と言ったことになってします。

なお、「いただく」を使うのがふさわしい場面は、自分が目上の人から何かをごちそうになるとき、例えば、上司からなにかをごちそうしてもらって食べるときなどです。

「奥様の手料理をいただいて、感激いたしました」

「食べる」をていねいに言う

なお、最近では、自分が「食べる」ことをていねいに表現するために「いただく」を使う場合もあります。

例「夏は、京都で川床料理をいただくのが楽しみなんです」

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これは、グルメ雑誌などからはじまって一般的に広まってきた使い方ですが、間違いではないかと指摘する声も多くあります。あらたまった場面ではまだ使わない方が無難かも知れませんね。

基本の動詞等の敬語変換

基本形 尊敬語 謙譲語 丁寧語
言う おっしゃる、言われる 申し上げる 言います
聞く お聞きになる、聞かれる 伺う、お聞きする、拝聴する 聞きます
見る ご覧になる、見られる 拝見する、お見せいただく 見ます
行く いらっしゃる、行かれる 参る、伺う 行きます
来る いらっしゃる、お越しになる、お見えになる、来られる 参る、伺う 来ます
いる いらっしゃる おる います
食べる 召しあがる、食べられる いただく 食べます
与える(あげる) お与えになる、くださる 差し上げる あげます
受け取る(もらう) お受け取りになる いただく、賜る、頂戴する もらいます
利用する ご利用になる、利用なさる、ご利用だ、利用される 利用いたす 利用します
接頭語 御(お/おん/ご)、貴、尊 弊、小、拙

その他の動詞の敬語変換

基本形 尊敬語 謙譲語 丁寧語
着ける お着けになる、着けられる お着けいたす、お着けする 着けます
着用する ご着用になる、着用なさる、着用される 着用いたす 着用します

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