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3 電話の相手に「担当に聞いてください」とお願いする

3 電話の相手に「担当に聞いてください」とお願いする

山本くんと西川課長が別室でミーティング中、取引先の会社の人から山本くんあての電話がかかってきた。自分の担当外のことについて詳細を聞かれた池田さんは「その件につきましては、担当に直接うかがってください」といったのだが、それを聞いていた服部課長のメガネがキラリ。さて、どこがおかしい?

犬山君 山本くんと西川課長、遅いなあ。
小秋先生 ミーティングが白熱しているのかしら。
犬山君 さっきから2人あての電話がじゃんじゃんかかってきて、池田さんがだんだんいらいらし始めたよ。
小秋先生 気持ちはわかるけどね。でも、「うかがってください」はないでしょう。
犬山君 そうだよねえ。取引先のひとの「聞く」「たずねる」を、ちゃんと尊敬語で「うかがう」って言っているのはいいけれど、もう少していねいに「おうかがいください」って言わなきゃね。
小秋先生 え?
犬山君 え?ちがうの?
小秋先生 「うかがう」は尊敬語じゃなくて謙譲語でしょ!自分が目上の人から何かを聞いたり、目上の人に何かをたずねたりすることをあらわす言葉よ。
犬山君 あっ、そうだった!「うかがう」は「聞く」「たずねる」の謙譲語だったね。「ちょっとうかがいますが、このへんに銀行はありますか?」なんて具合に使うんだよね。
小秋先生 そうそう。取引先の人が聞いたりたずねたりすることを、「うかがう」なんて言ってはだめよ。
犬山君 「おうかがいください」とか「おうかがいになってください」とかいうふうに、ていねいに言ってもダメなの?
小秋先生 ダメ。謙譲語は、いくらていねいな形にしても目上の人については使えないから気をつけてね。
犬山君 わかった!よし、池田さんの言ったことを正しく言いなおしてみよう。まず「聞く」「たずねる」の尊敬語は何だったかな。
小秋先生 「お聞きになる」または「おたずねになる」よ。
犬山君 お願いの形にすると「お聞きになってください」「おたずねになってください」となるのかな?
小秋先生 そうよ。
犬山君 池田さんの言ったことを言いなおすと「担当者に直接お聞きになってください」「担当者に直接おたずねになってください」だね。
小秋先生 ええ。それから「聞く」「たずねる」には、「お聞きくださる」「おたずねくださる」という尊敬語もあるわ。
犬山君 お願いの形にすると、「お聞きください」「おたずねください」だね。「担当者に直接お聞きください」「担当者に直接おたずねください」か。ちょっとつきはなした印象かな。
小秋先生 そうね、前の「お聞きになってください」「おたずねになってください」のほうが、お願いしているって感じで、やわらかい印象ね。
犬山君 あと、「聞く」「たずねる」には「聞かれる」「たずねられる」っていう尊敬語もあったんじゃなかったっけ。お願いの形にすると、「聞かれてください」「たずねられてください」かな?
小秋先生 あ、それはダメ。「れる」で終わる尊敬語に「ください」をつけるのは、日本語として適切でないとされているのよ。
犬山君 そうかあ。あやうく恥をかいてしまうところだったよ!
小秋先生 わかった?じゃあ犬山くん、最後に池田さんの発言を正しくなおしてみてくれる?
犬山君 よし!「担当者に直接うかがってください」は×なんだよね。正しくは「担当者に直接お聞きください」か「おたずねください」、それか「担当者に直接お聞きになってください」か「おたずねになってください」だね。

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