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上司である服部課長の外出中に総務課の岡田さんが電話をとったら、それは服部課長の奥様からの電話だった。岡田さんは「服部課長は外出なさっています。奥様からお電話があったと申し伝えておきます」と応対したのだが、その敬語は正しい?

犬山くん

服部課長の奥さんから電話だ。岡田さんの応対はこれでいいのかな?会社の外の人からの電話なのに、「服部課長は外出なさっています」と尊敬語を使って言っているよ。


小秋先生

それはいいのよ。同じ外からの電話でも、相手が他の会社の人の場合と、相手が上司の奥さんの場合では、事情がちがうの。


犬山くん

他社の人やお客との関係では、電話をしている自分と上司を、同じグループの人として対等に扱うんだったよね。つまり、自分について謙譲語を使うのと同じように、上司についても謙譲語を使うんだ。


小秋先生

そう、他社の人やお客に対して「服部課長は外出している」と言う時は、「服部は外出しております」となるのよね。


犬山くん

でも、奥さんとの関係では事情が違うんだ。


小秋先生

そう、奥さんに対する場合は、課長と奥さんの二人を自分より上とみなして、課長についてのことにも、奥さんのことにも尊敬語を使うのよ。


犬山くん

奥さんに対しては、上司である課長を目上の人として扱っていいんだね。


小秋先生

そうそう。課長と1対1で話すときには、課長についてのことは尊敬語で言うでしょ。「課長が外出なさっているときにお電話がありました」なんてね。その場合と同じでいいのよ。


犬山くん

じゃあ、もしかして「申し伝えておきますが」は駄目じゃないの?「申し伝える」は、伝言先の人を目上扱いしないための言い方だよね。


小秋先生

そう!そこが岡田さんの言ったことの問題点なのよね。奥さんに対しては課長を目上の人と扱うわけだから、奥さんに「課長に伝える」というときは、謙譲語を使って「課長にお伝えする」と言うのが適切よ。


犬山くん

「服部課長は外出なさっています。奥様からお電話があったとお伝えしておきます」 これが正解だね。それにしても、同じ課長についてのことなのに、誰と話すかによって表現が変わるなんて面倒くさいなあ。


小秋先生

それほどでもないわよ。「取引先の人やお客と話す場合は、上司といえども目上扱いしない」、「上司の奥さんなど、上司の身内と話す場合は、1対1で話すときと同じように目上扱いする」とおぼえておくといいわよ。


犬山くん

なるほど、そうおぼえておけば、なんとかなりそうだなあ。ところで、奥さんに対して、奥さんのことを「奥様」というのはいいの?


小秋先生

いいわよ。「妻」の丁寧な言い方として通用するわ。


犬山くん

電話をかけてきたのが、課長のお父さんだったら?


小秋先生

「お父様からお電話があったとお伝えしておきます」となるわね。お母さんだったら「お母様」でいいわ。


犬山くん

息子や娘だったら?これ、難しいなあ。


小秋先生

「息子」は「ご子息」または「おぼっちゃま」、「娘」は「お嬢様」よ。


犬山くん

「ご子息からお電話があったとお伝えしておきます」、「お嬢様からお電話があったとお伝えしておきます」となるわけだね。なるほど!

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