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自社が主催するパーティー会場での会話から、取引先の課長の上原さんが自分と同じ大学の出身であると知った王くん。嬉しくなって、「あなたもあの大学のご出身ですか。実は僕もなんですよ。」と語りかけるが、上原さんはムッとした表情。なぜ?

犬山くん

うーん、どこが間違っているのか分からないけど、なれなれしいというか上から目線というか、とにかく失礼な気がするのはたしかだなあ。


小秋先生

「あなた」「僕」が違和感の正体じゃないかしら。


犬山くん

あ、そうか。取引先を招いての自社のパーティーのような改まった席で、「僕」はくだけすぎているね。自分のことは「私(わたし・わたくし)」を使って「実は私もなんですよ」と言うのが適切だね。


小秋先生

そうね。あと、相手を「あなた」と呼ぶのも問題ありなのよ。


犬山くん

えっそうなの?「あなた」って丁寧な言葉なのに、なんでダメなの?


小秋先生

「あなた」は本来、身分の高い人を呼ぶときの言葉だったんだけどね、時代とともに言葉の意味が変わってきて、現在は、自分と同列以下の人を呼ぶときに使うのが一般的なの。だから、上司や先輩、取引先の人など目上の人を「あなた」と呼ぶのは失礼なのよ。


犬山くん

そういえばドラマなんかで親や会社の上司のことを「あなた」って呼ぶときは、たいてい穏やかでない場面だよね。


小秋先生

そうそう、部下に「あなたのことは以前から腹にすえかねていたんです!」なんて言われた上司が、「あなたとは何だ、あなたとは!」と激怒するとかね。


犬山くん

あと、このまえ「成功する犬のためのセミナー」を聞きに行ったら、講師の先生が僕たちに呼びかけるときに「あなたたち」って言っていて、なんか上から目線でヤな感じ、と思ったよ。


小秋先生

でしょうね。ちゃんと考えている講師の方は、「皆さん」って呼びかけると思うわよ。講演後の質問コーナーなんかで1人1人とやりとりをするときには、ちゃんと名前を聞いて名前を呼びかけるようにしているでしょうし。


犬山くん

相手の気分を害したくなかったら、「あなた」は使わないほうがいいんだね。


小秋先生

そうね、特に目上の人と話すときには、名前を呼びかけるというようにしたほうがいいわね。「上原様」「上原さん」という具合に。


犬山くん

名前を一度聞いたのに、忘れてしまった場合はどうすればいいのかなあ。


小秋先生

役職名をおぼえている場合は、役職名で呼びかけるという手があるわね。


犬山くん

「課長もあの大学のご出身ですか」という具合だね。役職名も思い出せないときは…


小秋先生

うーん、これはそもそもあってはならない事態よね。呼びかけは一切しないとか、相手が主語になる文では主語を省いてみるとか、対処法がないわけではないんだけど、まあ、その人との関係の発展は望めないと覚悟したほうがいいかも。


犬山くん

そうかあ。人の名前はちゃんとおぼえておかないとね。ところで、自分の呼び方に戻るけどさ。


小秋先生

はいはい。


犬山くん

「小生」ってあるじゃない。じぶんのことを「小生」っていうのはどう?


小秋先生

「小生」は、男の人が、同列以下の人に対して自分のことを指す言葉で、そもそも書き言葉なの。だから人と話すときに、自分のことを「小生」なんて言ったら、変だと思われるわよ。


犬山くん

うわー知らなかった。「小社」と同じで「小」がついてるし、上の人に対して自分のことをへりくだって言う言葉だと思っていたよ。危ない危ない。

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