同僚が「ほぼほぼ」なんて意味不明の言葉を使ってむかつくので注意してやりたい
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むかついている男性

Question

『ビジネス敬語の達人』サイトは大変勉強になります。ありがとうございます。今回は同僚がよく使う言葉に違和感を覚えているので質問させていただきます。

「ほとんど」という意味で「ほぼほぼ」と言っていると思うのですが(そして、まれに他の人がいうのを聞くことがありますが)注意してよいものでしょうか?

ご回答いただけるとありがたいです。よろしくお願いいたします。(T様)

Answer

こんにちは。当サイトをご利用いただき、ありがとうございます!

「ほぼほぼ」という言葉は、私も時折勤務先で耳にします。朝日新聞デジタルで、「新表現」とされているところを見ると、最近になって登場した言葉であるようですね。

「ほぼほぼ」、ほぼほぼ定着?新表現から見える今とは…

上記記事には、「進捗度でいえば、ほぼは90%で、ほぼほぼは95%」という27歳の会社員男性が登場します。また、同じくインタビューを受けた24歳女性会社員は、友達に予定を聞かれ「その日は、ほぼほぼOKだよ」などと用いるとのこと。

他の使用例としては、エフエム岩手が、開局30周年記念の特別番組に「ほぼほぼ24時間生放送」と銘打ったところ、誤用との指摘はなかったとのこと。国務大臣や尾木ママが使っていたとの報告もあり、今後の定着が予想されます。

近代国家としてどういう人権を保障しなければならないか、大枠ではほぼほぼ共通のものが私はあると思います
(谷垣禎一さん 13年5月衆院法務委員会で、当時の国務大臣として)

親がモデルになりますからほぼほぼ連鎖します
(教育評論家 尾木直樹さん 16年2月、ブログ)

(上記記事より引用)

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また、別の記事に掲載されていた専門家のインタビューによると、「ほぼほぼ」は、日本語として誤りではない模様。

「ほぼほぼ」は日本語としてごくごく当たり前の強調表現です。「まあまあ」など、副詞やその他のことばを繰り返すことはめずらしくありません。

「ほぼほぼ」の進捗率は何%? いつから出現? 専門家に聞いてみたの国語辞典編集者の飯間浩明さんのインタビューより引用

ということで、同僚の方に指摘するとして、「日本語としておかしい」と言うのは難しそうですね。

しかし、「ほぼほぼ」に違和感を持っている人がいるのも確かです。

上記朝日新聞の記事で、24歳女性が「上司にも(ほぼほぼを)使います」と言うと、横にいた友人たちからは、「ないない」と突っ込みが入ったそうです。少なくとも、この友人たちは、「ほぼほぼ」を目上の人に対して使うのは失礼ではないかと考えているのでしょう。

また、Googleで「ほぼほぼ」と検索すると、「嫌い」「うざい」「むかつく」などネガティブな複合ワードの候補が挙がってきます。

「ほぼほぼ」を連発する営業マンに

大体とか、概ねとか、おおよそとか、もう少し語彙を豊富にしてから、営業に来い!

ほぼほぼって日本語はいつから使われ始めた?すごく耳障りなんだけど!

と苛立ちをあらわにしている記事も見ましたし、あらたまった場面では、使わない方が無難ではないでしょうか。

ということで、同僚の方には、注意した方がいいかもしれません。ストレートに言いにくい場合は、質問をしてみてはいかがでしょうか。

「ほぼほぼってどういう意味?」
「『ほぼ』より確率高いの?低いの?」
「ほぼほぼって何%ぐらい?」

などなど。まともな人なら「一般的な言葉ではないのだな」ということで、使用を控えるようになるでしょう。「そんなことも知らねーの?」と見下してくるタイプなら、もう放置でいいと思います。

小秋

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