Question
会社に新しいシステムが導入されたのですが、マニュアルがわかりにくくて皆苦労していました。そんな中、ある上司がささっと使い方をマスターし、みんなの疑問を一気に解消したのです。日頃から優秀な人だと思っていたので、「さすがですね」とほめたら微妙な顔をされました。「さすが」ではなく別の言葉の方がよかったでしょうか。
Answer
上司の方を「さすがですね」と褒めたところ反応が微妙だった、という案件です。さて、「さすがですね」は本当に失礼だったのでしょうか?だとして何と言えばよかったのでしょう。
結論から言うと、そもそも目上の人を「ほめる」ということはしない方が無難です。
「褒める(ほめる)」は、人の行いや能力を認めて評価することです。
一般的には「認める」「評価する」ということは、自分と同じぐらいの立ち位置か、立場が下の人に向けてすることだと考えられています。よって、目上の人に向かってやってしまうと失礼だと思われる可能性があるのです。
部下からほめられてうれしい、むしろほめられないと気を悪くするという上司も少なからずいるとは思いますが、質問者様の上司はそのタイプではなかったようですね。
問題は「さすがですね」という言葉のチョイスではなく、「なぜ君が私の能力を評価するのか?」ということではないでしょうか。
別のほめ方、たとえば「素晴らしいですね」「すごいですね」「有能ですね」「天才ですか」「お見事です」「エクセレント」でも、同じ反応があったのではないかと思います。
しかし、誰かの手腕に感心したら、そのことを本人に伝えたいですよね。何も言わないというのも不自然ですし。さて、何と言えばいいでしょうか?
ご質問のケースは、上司の方がささっと新しいシステムの使い方をマスターし、皆さんの疑問を一気に解消したというものです。
この場合は、問題解決についてお礼を言うことで、「感心した」ことを伝えることができるかと思います。
「ありがとうございます!これで疑問が一気に解消しました。」
「ありがとうございます!これでようやく本来の業務に戻れます。」
などはいかがでしょうか。「ありがとうございます」だけでなく、状況に応じた一言を添えるのがポイントです。
「さすが!」と感心するようなことがなぜできるのか、その理由を聞いてみるというのもアリかと思います。例えば、
「ありがとうございます!初見のシステムを使いこなすコツみたいなものってあるんですか?」
などです。自信のあるスキルについて頼りにされたら、大抵の人はまんざらではないものなのでお試しください(軽くスルーされたら、そこはツボではなかったということです)。
というところで以上、上司の能力に感心して「さすがですね」とほめたら微妙な顔をされた、どう言えばよかったのだろう?というご質問への回答でした。
「さすが」は、上司の能力への評価と受け取られ、失礼だと思われる可能性があるので、避けた方が無難です。状況に応じて感謝の気持ちを伝えたり、質問を投げかけたりすることで感動を伝えてみてください!
- 10問のクイズでビジネス敬語力をスピードチェック > ビジネス敬語力診断テスト
- ビジネス敬語にまつわる疑問はサクッと解消 > ビジネス敬語お悩みQ&A
- オフィスでよくある場面ごとにビジネス敬語のトレーニング > シーン別実践ビジネス敬語