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石橋部長と西川課長と山本くんの3人でミーティング中、山本くんが部長の発言を受けて「部長が今おっしゃったことですが、先ほど西川課長が申し上げましたとおり」と言った。それを聞いた西川課長はムッとした様子。課長に賛成したのに、どうして?

犬山くん

あれ、西川課長が不服そうだよ。


小秋先生

うん、山本くんが、課長の「言う」を「申し上げる」って言ったからじゃないかしら。課長を自分と同じ課の人として身内とみなして、課長のすることを謙譲語を使って言うのはアリなんだけどね。


犬山くん

じゃあ「部長が今おっしゃったことですが、先ほど西川課長が申し上げましたとおり」でいいんだね。


小秋先生

ええええ、間違いではないわ。


犬山くん

でも、課長はムッとしてしまったみたい。意外と上下関係にうるさいところがあるんだ。「お前といっしょにするな!」なんて思っているのかな。山本くんと課長と部長、3人で話している場面で、山本くんが課長のすることを何ていうかって言うのは、難しい問題なんだよね。


小秋先生

そうそう、課長と1対1で話しているときには、山本くんは課長のすることについて尊敬語を使うわよね。でも課長より目上の部長の前で、課長について尊敬語は使いにくい。


犬山くん

課長についても尊敬語を使うと、「部長が今おっしゃったことですが、先ほど西川課長がおっしゃったように」となるんだよね。なんだか分かりにくいよね。


小秋先生

そうね。それに、石橋部長の場合は、人間ができているので問題ないけれど、部長によっては「俺と課長が同じ扱いか!」という向きもありそうね。


犬山くん

そんなやつがいるのか!何様かと言いたいね。


小秋先生

あと、課長によっては、「部長の前で僕に気をつかわなくてもいいから」なんて、遠慮する人もいたりして。


犬山くん

もっと堂々としていろよ!ああ、面倒だなあ。


小秋先生

そうなのよね。そこで、こういう案はどうかしら。課長の尊敬語は部長の尊敬語よりも軽めにする。


犬山くん

軽い尊敬語?


小秋先生

ええ、尊敬語にはいろいろな形があるわね。例えば、「言う」の尊敬語には「おっしゃる」と「言われる」があるでしょう。


犬山くん

うん、「おっしゃる」の方が「言われる」より丁寧なんだよね。「れる」がつくものは、丁寧さの度合いが、他と比べて低いんだ。 あ、もしかして案というのは…。


小秋先生

そう、部長には丁寧さが高い尊敬語を、課長には丁寧さが低い尊敬語を使うことで、2人の間に差をつけつつ、両方とも丁寧に扱うというワザを使うのはどうかしら。


犬山くん

そのワザを使うと、石橋部長の「言う」は「おっしゃる」で、西川課長の「言う」は「言われる」となるわけだ。山本くんの発言は「部長が今おっしゃったことですが、先ほど西川課長が言われたとおり」となるんだね。


小秋先生

ええ、ちょっと苦しいけど、部長と課長のどちらも怒らせることなく、また、恐縮させることもなく話をすることができるわよ。


犬山くん

なるほどなあー。あっ、でもさあ小秋。


小秋先生

なに、犬山くん?


犬山くん

このミーティングに社長が加わったらどうなるのかな?


小秋先生

ああ、立場の違う4者の会議ね…ま、それはその時考えましょう!


犬山くん

あっ、逃げたな!ずるいよ小秋ー!

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