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ミーティングルームの西川課長から山本くんに内線が。どうやら、山本くんに丸投げしていた仕事について、自分だけでは説明できないので、山本くんに助けを求めているらしい。それに対して、山本くんは「わかりました。すぐ参りますので少々お待ちしてください」と言ったのだが、その敬語は正しいのか?

犬山くん

「お待ちしてください」って、なんか変だよねえ。


小秋先生

正しくはどう言えばいいか、分かる?


犬山くん

えーと、山本くんは上司である課長に「待ってください」って言いたいんだよね。「待つ」のは目上の人だから尊敬語を使うんだ。「待つ」の尊敬語は…あれ?「待つ」の尊敬語は「お待ちする」だからやっぱり「お待ちしてください」でいいのかな?


小秋先生

残念、不正解!「待つ」の尊敬語は「お待ちになる」よ。


犬山くん

あっ、そうか!「お待ちする」は、自分が目上の人を「待つ」ことを言う謙譲語だったね。「では、明日3時にお待ちしております」という風に使うんだ。


小秋先生

そうそう。目上の人が「待つ」のは「お待ちになる」よ。尊敬語「お~になる」と謙譲語「お~する」は、間違いやすいから気をつけてね。


犬山くん

そういえば、「お持ちになる」と「お持ちする」も間違いやすいんだったね。尊敬語は「~になる」で終わる方だって、よくおぼえておくよ。


小秋先生

あ、そうね。尊敬語は「~になる」で終わる方、これで忘れないわね。では、山本くんの「少々お待ちしてください」を正しく直してみてくれる?


犬山くん

えーと、尊敬語は「お待ちになる」だから、「少々お待ちになってください」だよね。


小秋先生

そうそう。「お待ちしてください」なんて敬語はないので、使わないようにね。


犬山くん

あれ?ところで、「お待ちください」って言い回しもよく聞くなあ。レストランなんかで、店員さんが「少々お待ちください」なんてよく言うよね。あれは正しい敬語なの?


小秋先生

ええ。目上の人が「待ってくれる」という意味の尊敬語「お待ちくださる」をお願いの形にしたものよ。どちらかというと、「お待ちになってください」よりも「お待ちください」の方がよく使われるわね。


犬山くん

「お待ちくださる」をお願いの形にして「お待ちください」かあ。もしかして山本くんは、「お待ちください」といおうとして、「お待ちしてください」って言っちゃったのかなあ。


小秋先生

それもありうるわね。「お待ちください」と言おうとして、「お待ちしてください」と言ってしまった。「して」が余分だったわけね。


犬山くん

「して」が余分かあ。なるほどね。目上の人に「少し待ってください」というときは、「少々お待ちしてください」じゃなくて、「少々お待ちください」だね。ところで、「待ってください」の正しい敬語には「お待ちになってください」もあるって話だったけど、「お待ちください」とは、どうちがうの?


小秋先生

「お待ちになってください」のほうが、お願いする気持ちをより強く表現できるわ。例えば、自分が相手に迷惑をかけて待ってもらっているような場面では、「お待ちになってください」の方がいいかもね。


犬山くん

そういえば、レストランで頼んだものがなかなか来なくって、「まだですか?」ってたずねたときに、「もう少々お待ちください」って言われて、突き放されたような気がしたことがあるなあ。


小秋先生

わかるわ。「お待ちください」は、正しい敬語だけど、場面によっては、冷たいとか、失礼だとかいう風にとられるので、注意が必要よ。


犬山くん

そうかあ、じゃ例えば、山本くんが一度「参ります」って言ったのに、なかなか課長のところに行けなくて、もう一度課長から電話があったようなときには、「もう少々お待ちになってください」って言った方がいいのかなあ。


小秋先生

そうね。そのほうが角が立たないわ。あと、「待ってくれますか」ではなく、「待ってもらえますか」を敬語にしたほうが、より下手に出ている感じがしていいかもね。


犬山くん

「待ってもらえますか」の敬語?


小秋先生

ええ、自分が目上の人に「待ってもらう」ことを表す「お待ちいただく」という謙譲語があるのよ。


犬山くん

「待ってもらう」を、謙譲語で「お待ちいただく」というんだね。お願いをする場合は、えーと、「少々お待ちいただけますか?」でいいのかな。


小秋先生

ええ、「お待ちください」「お待ちになってください」は、丁寧ではあるけれど、相手に命令する形だからね。その点「お待ちいただけますか?」は相手に「してもらっていいですか?」と、お伺いをたてる形なので、やわらかい印象を与えることができるわよ。

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